マスターソード風ソード 作製記 その4~刀身作成編~
材料
前の記事でも書きましたが、刀身の材料は以下の4つ+接着剤は2種類。
- 2.5mm厚 MDFボード (600mm × 300mm)
- 5.0mm厚 バルサシート (80mm × 800mm)
- 0.5mm厚 PETシート (300mm × 200mm)
- 直径10mm アクリル棒 (Φ10mm × 100cm)
- 木工用ボンド
- GPクリヤー
刀身は厚み15.5mm程度、MDFボード×2枚+バルサシート×2枚+PETシート×1枚で出来ていますが、PETシートは省いても問題ありません。
というよりも刀身の縁を光らせる為に仕込みましたが、いい感じに光らなかったので要らないですね。
また、光らせない=柄にライトを仕込まない、という事は柄の径も細くできるので刀身や鍔の厚みをもっと薄くできます。
わざわざMDFとバルサを複数組み合わせたのは強度を持たせる&カッターで切り出すため。
バルサは加工しやすい反面柔らかいので、指で押すと簡単に凹みます。
その為MDFボードを外側にするように貼り付けて強度を持たせました。
尚、1本の木材から削り出せば接着の手間が省けますが、そもそも削り出しが面倒かもしれません。
また木材同士の接着には『木工用ボンド』、PETシート or アクリル棒と木材の接着には『GPクリヤー』を使用しました。
木工用ボンドではPETシートと木材の接着はできないので、それ用の接着剤を使う必要があります。
作製過程
実際の制作過程ですが、作った設計図を木材にマスキングテープで貼り付けて…
カーボン紙を使って転写させた後、カッターで切り出し。
上の写真は転写、MDFボード切り出し、バルサシート切り出しの順ですが、今回の製作ではアクリル棒を仕込むためバルサシートの真ん中を抜いています。
その後、切り出したMDFボードとバルサシートを1組ずつ木工用ボンドで接着。
木工用ボンドはエマルション系(水系)接着剤なので木材同士を接着する際はクランプ(上写真の金具)等でしっかり固定しないと『水分を吸って木材が反る』可能性があるので注意が必要です。
今回は バルサシートがクランプの金具で凹むのを防ぐため、刀身切り出しの際に出た端材を挟み込んで圧着しています。
接着後は、刃部分を紙やすりで削り出し。
塗装しなければやすり掛けの効果はぱっと見分かりませんが、それぞれ接写するとそれっぽく角度がついています。
下書き時に『大体どこら辺までが刃部分になるか』も線を引いておくと、やすり掛けのラインが歪みにくいです。
尚、今回は#60~80で大体を削り出してから、#120~180で整えて、最後に#400で仕上げました。
(所要時間は2組み合わせて2時間くらい)
MDFは案外きれいに削れるのですが、バルサは毛羽立つような感じがまだあったので、もっと細かい番手で仕上げても良いかも知れません。
やすり掛けする際は、ホームセンターでばら売りされている直方体の端材等に紙やすりを巻き付けて掛けると割かしキレイに出来ます。
削り出しが終われば刀身はほぼ完成ですが、マスターソード(風ソード)なのでトライフォースの刻印が必要です。
トライフォースを彫れれば恰好良かったのですが、そんな繊細な技術は無いので『0.5mm厚のPETシートを貼り付け』て作りました。
作り方は簡単にトライフォースの大体の図面を書いてから、PETシートにマジックで下書き…
で、0.5mmPETシートならハサミで切れるので、カットして刀身部分に接着。
上述のとおり木材とPETシートなので接着剤は『GPクリヤー』を使っています。
GPクリヤーは本来の手順(接着したい両面に塗布⇒ちょっと乾燥⇒圧着)に従うとかなり強固に接着できるのですが、この時はパッケージの取り扱い説明をよく読まずに使ったので、『片面(PETシート)だけにGPクリヤーを塗って接着』としてしまいました。
結果は『ピンセットなどを駆使して頑張って剥がそうとすれば剥がせる』位で接着できていました。
恐らく、接着時にクランプを使って強く圧着&24H以上放置した事である程度強く接着できたのだと思います。
備考&次の工程
刀身はほぼ完成したので、次は鍔&柄の作成を行っていきました。
尚、塗装はパーツ毎に行っていたのですが、刀身にPETシートを挟み込まないならば刀身パーツを一体化させてから塗装した方が手間が無いかも知れません。
尚、トライフォース接着の際に接着剤の用法を間違えるというポカをやらかしましたが、強くこすらない or 故意に剥がさない限りは剥がれないと思います。
一応GPクリヤーの製造元 コニシ株式会社様にもお伺いしてみたのですが、本来の用法から外れていたにも関わらず丁寧な回答を頂けました。その際はありがとうございました。
尚、内容をざっくりまとめると『用法から外れている為データは無いが、片方は木材という事もあり、ある程度は接着できると思われる』といった回答を頂きました。